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HDD プレーヤー HD20GA7 その1

HDD オーディオ・プレーヤー市場は、AppleiPod の登場から市場が活性化したと言ってもいいでしょう。東芝Rio も HDD オーディオ・プレーヤーを出していましたが、Windows 対応の iPod の登場でシェアは完全に iPod が占めました。ポータブルオーディオで世界一を自負する SONY も、ネットワーク・ウォークマンで巻き返しを図りましたが、CD リッピング・管理・再生ソフトの iTunes の便利さと、iPod のデザインや操作性の秀逸さでは勝てず、現在の長時間再生の新型 NW-HD5H でやっと追いついてきたといった感じです。
AppleiPodiPod photo を統合して全てカラー液晶搭載でしかも従来機の価格据置(20GBモデル)で対抗しており、デザイン・操作性の Apple、40時間連続再生の SONY、老舗の東芝の三つどもえの戦いといった感じです。

ここで、KENWOOD が HDD オーディオ・プレーヤー市場に参入してきました。しかし、既に成熟感のある市場で開拓していくことは、他社との差別化を図らなくてはなりません。

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そこで KENWOOD が打ってきた手は『音質重視の携帯プレーヤー』。HDD オーディオ・プレーヤーで初めてデジタルアンプを搭載し、KENWOOD 社内の音響責任者である『音質マイスター』のお墨付きを得た初めての携帯プレーヤーです。『音質マイスター』がお墨付きを与えたモデルといえば、据置型 K-series アコースティックサウンドシステム、カーオーディオ Emotional Sound Series など、ハイクオリティなサウンドを提供する製品。この HDD オーディオ・プレーヤー HD20GA7 も例に漏れず、他社製品と比べると安いヘッドフォンでも違いが分かるぐらい、音質が違います。

iTmedia - デジタルでも“リアリティのある音”——音質マイスターが語る理想のサウンド
ASCII24 -【INTERVIEW】ケンウッドの音に責任を持つ“音質マイスター”の仕事とは?

振動を緩和するため、フレームに左右対称の非磁性ステンレスフレームを採用し、基板の配置や接地点を工夫し、新開発の『NEW クリアデジタルアンプ』で HDD の信号伝送をフルデジタル化。『センシングアンプ』により歪みの無いクリアなサウンドで、低域から高域まで臨場感のあるサウンドが堪能できます。

iPod と比較してみるとその音質の違いは歴然で、これを聴いてしまうと元には戻れないです。ただ、内部ソフトは技術協力関係にある東芝の『GIGA BEAT F』に操作系はそっくりで、多少リファインはされていますが iPod に慣れていると結構戸惑います。また、音楽ファイル転送・管理ソフトである『Kenwood Media Application』は、セットアッププログラムが本体に収録されているので、インストール自体は簡単に行えますが、ソフトの使い勝手はイマイチです。

HD20GA7また、同梱されているインナー・イヤ・ヘッドフォンも、ダイナミックレンジと S/N 比はいいのですが再生特性はイマイチで、サウンドモードを POPS 又はカスタム設定にしないとなかなかいい感じになりません。高音質を謳うならそれなりのヘッドフォンを同梱した方がよいとは思いますが、本体の値段が他社と比べて割高なので高音質なヘッドフォンを付属すると買ってもらえなくなるかもしれません(6万円ぐらいしてしまいそうです)。
まあ、音色の好みは千差万別ですから、コンセプトとしては今までお使いのヘッドフォンでも十分高音質を楽しめますといったところでしょうか。