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Pioneer製センタースピーカー TS-CX7

C_SpeakerDolby_DiskPHONIC PAA2DOLBY DEGITAL CHECK DISC を使い調整を試してみたのですが、やはりネックになったのは 5.1ch サラウンドの肝である『センタースピーカー』でした。KENWOOD VDX-09M の専用センタースピーカーである『KSC-500CTR』は、謳い文句通りセリフや効果音は明瞭に伝わるのですが、如何せん周波数特性が 500Hz 付近でピーキーな傾向があるようで、私のようにフロント・リアに KENWOOD の旧版 STAGE シリーズである『KFC-LS16i』と『KFC-LX16』、チューンアップ・サブウーファー『KSC-WX1』を組み込み、尚且つデッドニングまで施しているとなると、余計な残響音が無くなってしまったため、センタースピーカーのピーキーな性格が如実に表れてしまいました。

KSC-500CTRPAA2 で計測してみると一目瞭然で 500Hz 付近で尖っています(左図)。他のスピーカーは設置環境が悪いにも係わらず比較的にフラットなので、これは結構目立ちます。また、実際にセリフなどを聴いてみてもフロントスピーカーの声質のトーンとはかなり違うし、DVD-AUDIO ソフトを再生してみても音色の違いがはっきりと感じます。まあ、『KSC-500CTR』はアンプ非内蔵でしかも口径 5cmですから過度の期待はしていませんでしたが、あまりにも酷い音過ぎてクロスオーバーやイコライジングだけではカバーし切れず、結局八方塞がりになってしまいました。これがもう少しフルレンジに近い特性ならなんとかなったと思うのですが、最近の KENWOOD のスピーカーには高級グレード以外には周波数特性図が付いておらず、店頭で視聴して判断するぐらいしか方法がありません。しかも『KSC-500CTR』は店頭でお目にかかることもありませんでした。
そこで他社のセンタースピーカーを物色してみると、ALPINE『DLB-100R』Pioneer『TS-CX7』が候補に上がりました。

まず ALPINE『DLB-100R』は口径 10cm のフルレンジということもあって、音色・音圧ともに申し分なく、現在の車載環境で視聴するには最適だと思いました。ただ、ダッシュボードに設置するには大きすぎるし、仮に設置したとしても高さ約 85cm と殆ど視界を遮ってしまう大きさのため断念しました。

TS-CX7_BOXFrqPioneer『TS-CX7』は口径 5.7cm と車載には一般的な大きさで、周波数特性も 140〜30kHz とフルレンジに近い特性です。外箱に周波数特性図も記載してあり、これを見るとかなりフラットな特性であることがわかります。
ちょうど店頭で KENWOOD の新製品のアンプ内蔵センタースピーカー『KSC-300CTR』が展示されており、ここぞとばかり聴き比べてみました。『KSC-300CTR』が周波数特性 300〜25kHz とされている通り、低域と高域の伸びが弱いのに比べ、Pioneer『TS-CX7』は周波数特性図通り比較的低域に伸びがあり、フラットな音色である印象が残りました。

TS-CX7とりあえず覚悟を決めて『TS-CX7』を購入し、ピンクノイズを用いた車載環境での音響特性の計測をしてみると、やはり比較的フラットな特性でした(左図)。
PHONIC PAA2DOLBY DEGITAL CHECK DISC を使い VDX-09M のアドバンスト・サウンドマネージメントシステムで、DTA や クロスオーバーの設定をし直すと、今まで違和感のあった音色が影を潜め、全スピーカーの音の繋がり感が増し、セリフやサラウンドの音色も良くなりました。
ただ、メーカーが違うスピーカーなので音色が若干違うのと、小口径スピーカーの性かダイナミックレンジはさほど広くありません。しかしエージング効果の期待は薄いですが、『KSC-500CTR』と比べれば雲泥の差ですので、かなり満足しています。